(「循環型社会形成推進基本法と関連する法律」と重複)
【法律の概要】
1 基本方針の策定
・プラスチック廃棄物の排出の抑制、再資源化に資する環境配慮設計
・ワンウェイプラスチックの使用の合理化
・プラスチック廃棄物の分別収集、自主回収、再資源化 等
2 個別の措置事項
①環境配慮設計指針の策定
製造事業者等が努めるべき環境配慮設計に関する指針を策定し、指針に適合した設計であることを認
定する仕組みを設けます。また、認定製品を国が率先して調達する(グリーン購入法上の配慮)とともに、リサイクル材の利用に当たっての設備への支援を行います。
②ワンウェイプラスチックの使用の合理化
ワンウェイプラスチックの提供事業者(小売・サービス事業者など)が取り組むべき判断基準を策定
します。また、主務大臣の指導・助言・ワンウェイプラスチックを多く提供する事業者への勧告・公表・命令を措置します。
③市区町村の分別収集・再商品化の促進
プラスチック資源の分別収集を促進するため、容リ法ルートを活用した再商品化を可能にします。
また、市区町村と再商品化事業者が連携して行う再商品化計画を作成し、主務大臣が認定した場合
に、市区町村による選別、梱包等を省略して再商品化事業者が再商品化を実施することを可能にしま
す。
④製造・販売事業者等による自主回収の促進
製造・販売事業者等がプラスチック製品等を自主回収・再資源化する計画を作成し、主務大臣が認定
した場合に、認定事業者の廃棄物処理法の業許可を不要とします。
⑤排出事業者の排出抑制・再資源化の促進
排出事業者が排出抑制や再資源化等の取り組むべき判断基準を策定します。また、主務大臣の指導・
助言・プラスチックを多く排出する事業者への勧告・公表・命令を措置します。加えて、排出事業者
等が再資源化計画を作成し、主務大臣が認定した場合に、認定事業者の廃棄物処理法の業許可を不要
とします。
建築物のエネルギー消費性能の向上を図るため制定された法律で、住宅以外の一定規模以上の建築物のエネルギー消費性能基準への適合義務の創設、エネルギー消費性能向上計画の認定制度の創設等の措置が講じられています。この法律の制定により、省エネ法(エネルギーの使用の合理化等に関する法律)の建築物関連規定は2017年3月末で廃止され、同年4月から同法に移行しました。
1 法律の目的
第一条 この法律は、社会経済情勢の変化に伴い建築物におけるエネルギーの消費量が著しく増加していることに鑑み、建築物のエネルギー消費性能の向上に関する基本的な方針の策定について定めるとともに、一定規模以上の建築物の建築物エネルギー消費性能基準への適合性を確保するための措置、建築物エネルギー消費性能向上計画の認定その他の措置を講ずることにより、エネルギーの使用の合理化等に関する法律(昭和五十四年法律第四十九号)と相まって、建築物のエネルギー消費性能の向上を図り、もって国民経済の健全な発展と国民生活の安定向上に寄与することを目的とする。
2 言葉の定義
第二条 この法律において、次の各号に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号に定めるところによる。
一 建築物 建築基準法(昭和二十五年法律第二百一号)第二条第一号に規定する建築物をいう。
二 エネルギー消費性能 建築物の一定の条件での使用に際し消費されるエネルギー(エネルギーの使用の合理化等に関する法律第二条第一項に規定するエネルギーをいい、建築物に設ける空気調和設備その他の政令で定める建築設備(第六条第一項及び第二十九条第一項において「空気調和設備等」という。)において消費されるものに限る。)の量を基礎として評価される性能をいう。
三 建築物エネルギー消費性能基準 建築物の備えるべきエネルギー消費性能の確保のために必要な建築物の構造及び設備に関する経済産業省令・国土交通省令で定める基準をいう。
四 建築主等 建築主(建築物に関する工事の請負契約の注文者又は請負契約によらないで自らその工事をする者をいう。以下同じ。)又は建築物の所有者、管理者若しくは占有者をいう。
五 所管行政庁 建築主事を置く市町村の区域については市町村長をいい、その他の市町村の区域については都道府県知事をいう。ただし、建築基準法第九十七条の二第一項又は第九十七条の三第一項の規定により建築主事を置く市町村の区域内の政令で定める建築物については、都道府県知事とする。
世界規模で水銀対策を行う必要性が認識され、水銀に関する水俣条約が締結されたことから、当該条約の的確かつ円滑な実施を確保し、水銀による環境の汚染を防止するため、水銀の掘採、特定の水銀使用製品の製造、特定の製造工程における水銀等の使用及び水銀等を使用する方法による金の採取を禁止するとともに、水銀等の貯蔵及び水銀を含有する再生資源の管理等について所要の措置を講ずることを目的として制定された法律。
1 法律の目的
第1条 この法律は、水銀が、環境中を循環しつつ残留し、及び生物の体内に蓄積する特性を有し、か
つ、人の健康及び生活環境に係る被害を生ずるおそれがある物質であることに鑑み、国際的に協力して水銀による環境の汚染を防止するため、水銀に関する水俣条約(以下「条約」という。)の的確かつ円滑な実施を確保するための水銀鉱の掘採、水銀使用製品の製造等、特定の製造工程における水銀等(水銀及びその化合物をいう。以下同じ。)の使用、水銀等を使用する方法による金の採取、特定の水銀等の貯蔵及び水銀含有再生資源の管理の規制に関する措置その他必要な措置を講ずることにより、廃棄物の処理及び清掃に関する法律(昭和四十五年法律第百三十七号。以下「廃棄物処理法」という。)その他の水銀等に関する規制について規定する法律と相まって、水銀等の環境への排出を抑制し、もって人の健康の保護及び生活環境の保全に資することを目的とする。
2 言葉の定義
第2条 この法律において「水銀使用製品」とは、水銀等が使用されている製品をいい、「特定水銀使用
製品」とは、水銀使用製品のうちその製造に係る規制を行うことが特に必要なものとして政令で定めるものをいう。
2 この法律において「水銀含有再生資源」とは、水銀等又はこれらを含有する物(環境の汚染を防
止するための措置をとることが必要なものとして主務省令で定める要件に該当するものに限る。)
であって、有害廃棄物の国境を越える移動及びその処分の規制に関するバーゼル条約附属書ⅣBに
掲げる処分作業がされ、又はその処分作業が意図されているもの(廃棄物処理法第二条第一項に規
定する廃棄物並びに放射性物質及びこれによって汚染された物を除く。)のうち有用なものをい
う。
<<本法に基づく関連法の改正>>
※平成29年10月1日以降、水銀廃棄物について新たな対応が必要になりました。
事業所から排出される蛍光ランプ、水銀体温計、水銀式血圧計などは「水銀使用製品産業廃棄物」として、許可のある産業廃棄物処理業者に処理を委託しなければなりません。
また、水銀を一定以上含む汚泥やばいじん等の産業廃棄物(「水銀含有ばいじん等」といいます。)も同様の取扱いとなります。
〇廃棄物処理法施行令・施行規則等の改正(平成29年6月9日公布、平成29年10月1日施行)
ア「水銀使用製品産業廃棄物」及び「水銀含有ばいじん等」 に関する共通の新たな措置
・業の許可証
取り扱う廃棄物の種類に「水銀使用製品産業廃棄物」又は「水銀含有ばいじん等」が含まれ ることが必要です。
注)平成29年10月1日時点で、これらの廃棄物を取り扱っている場合、変更許可は不要です。
・委託契約書
委託する廃棄物の種類に「水銀使用製品産業廃棄物」又は「水銀含有ばいじん等」が含まれ ることを明記すること。
注)平成29年10月1日以前に、契約締結している委託契約書については、新たに契約変更等をする必要はありません。
・マニフェスト
産業廃棄物の種類欄に「水銀使用製品産業廃棄物」又は「水銀含有ばいじん等」が含まれる こと、また、その数量を記載すること。
・ 廃棄物保管場所 の掲示板
産業廃棄物の種類欄に「水銀使用製品産業廃棄物」又は「水銀含有ばいじん等」が含まれる ことを明記すること。
・帳簿
「水銀使用製品産業廃棄物」又は「水銀含有ばいじん等」に係るものであることを明記すること。
イ 水銀使用製品産業廃棄物に関する新たに必要な措置
・保管 他の物と混合するおそれのないように仕切りを設ける等の措置をとること。
・処理の委託
① 「水銀使用製品産業廃棄物」の収集運搬又は処分の許可を受けた事業者に委託すること。
② 水銀回収が義務付けられているものの処理を委託する場合は、水銀回収が可能な事 業者に
委託すること。
・収集・運搬
破砕することのないよう、また、他の物と混合するおそれのないように区分して収集・運搬すること。
・処分・再生
① 水銀又はその化合物が大気中に飛散しないように必要な措置をとること。
② 水銀回収の対象となる水銀使用製品産業廃棄物については、ばい焼設備によるばい焼、又は 水銀の大気飛散防止措置をとった上で、水銀を分離する方法により、水銀を回収すること。
③ 安定型最終処分場への埋立は行わないこと。
※今回の施行令・施行規則等改正による水銀関連産業廃棄物の定義と例
1.水銀使用製品産業廃棄物
一部の電池、蛍光ランプ、電気制御用のスイッチ及びリレー、水銀体温計、水銀式血圧計等
2.水銀含有ばいじん等・水銀を含む特別管理産業廃棄物
ばいじん、燃え殻、汚泥、鉱さい、廃酸、廃アルカリで、水銀を一定以上含有するもの
3.廃水銀等
①特定施設において生じた廃水銀又は廃水銀化合物 例:水銀を回収する施設、大学等の研究機関、検査業に属する施設、保健所等
②水銀が含まれている物又は水銀使用製品が産業廃棄物となったものから回収した廃水銀
※廃水銀等の特別管理産業廃棄物への指定等は、平成28年4月1日から施行済み
健全な水循環の維持と回復を図るため、水循環施策の基本理念や、国、地方自治体、事業者及び国民の責務を定めた基本法。
1 法律の目的
2 言葉の定義
内閣における「水循環政策本部」の設置、「水循環基本計画」の策定が義務付けられた。
※これまで、水政策に関しては、河川は国土交通省(河川法)、工業用水は経済産業省(工業用水法)、農業用水は農林水産省、上水道は厚生労働省(水道法)、下水道は国土交通省(下水道法)、工場排水は環境省(水質汚濁防止法)がそれぞれ所管していました。
※水循環に関しては、2006年環境省の第3次環境基本計画において重点政策プログラムに「環境保全上健全な水循環の確保に向けた取り組み」が位置づけられるなど、国が重点的に取り組む事項や地域住民、事業者、民間団体及び地方公共団体等に期待される取組が提唱されつつありました。
雨水の利用を推進することで水資源の有効な利用を図り、下水道、河川等においてもこれまでの単なる排除から雨水貯留施設の設置などにより集中的な流出の抑制に寄与することを目的として制定された法律。国等の責務を明らかにし、基本方針等の策定などについて定めている。水循環基本法の個別法に位置づけられる。
1 この法律の目的
第1条 この法律は、近年の気候の変動等に伴い水資源の循環の適正化に取り組むことが課題となってい
ることを踏まえ、その一環として雨水の利用が果たす役割に鑑み、雨水の利用の推進に関し、国等の責務を明らかにするとともに、基本方針等の策定その他の必要な事項を定めることにより、雨水の利用を推進し、もって水資源の有効な利用を図り、あわせて下水道、河川等への雨水の集中的な流出の抑制に寄与することを目的とする。
2 言葉の定義
第2条 この法律において「雨水の利用」とは、雨水を一時的に貯留するための施設に貯留された雨水を
水洗便所の用、散水の用その他の用途に使用すること(消火のための使用その他災害時における使用に備えて確保することを含む。)をいう。ただし、次に掲げるものにより供給される水の原水として使用することを除く。
一 水道法(昭和三十二年法律第百七十七号)第三条第八項に規定する水道施設
二 土地改良法(昭和二十四年法律第百九十五号)第二条第二項に規定する土地改良事業又はこれに準ずる事業により整備される農業用用水路
三 工業用水道事業法(昭和三十三年法律第八十四号)第二条第六項に規定する工業用水道施設
2 この法律において「独立行政法人等」とは、独立行政法人(独立行政法人通則法(平成十一年
法律第百三号)第二条第一項に規定する独立行政法人をいう。)又は特殊法人(法律により直接に
設立された法人又は特別の法律により特別の設立行為をもって設立された法人であって、総務省設
置法(平成十一年法律第九十一号)第四条第十五号の規定の適用を受けるものをいう。)のうち、
その資本金の全部若しくは大部分が国からの出資による法人又はその事業の運営のために必要な経
費の主たる財源を国からの交付金若しくは補助金によって得ている法人であって、政令で定めるも
のをいう。
3 この法律において「地方独立行政法人」とは、地方独立行政法人法(平成十五年法律第百十八
号)第二条第一項に規定する地方独立行政法人をいう。
日本の社会状況 まちづまちづくりに地球環境に優しい暮らし方や少子高齢社会における暮らしなどの新しい視点を持ち込み、住民や民間事業者と一体となってコンパクトなまちづくりに取り組むための法律。
1 法律の目的
第1条 この法律は、社会経済活動その他の活動に伴って発生する二酸化炭素の相当部分が都市において
発生しているものであることに鑑み、都市の低炭素化の促進に関する基本的な方針の策定について定めるとともに、市町村による低炭素まちづくり計画の作成及びこれに基づく特別の措置並びに低炭素建築物の普及の促進のための措置を講ずることにより、地球温暖化対策の推進に関する法律 (平成十年法律第百十七号)と相まって、都市の低炭素化の促進を図り、もって都市の健全な発展に寄与することを目的とする。
2 言葉の定義
第2条 この法律において「都市の低炭素化」とは、都市における社会経済活動その他の活動に伴って発
生する二酸化炭素の排出を抑制し、並びにその吸収作用を保全し、及び強化することをいう。
2 この法律において「低炭素まちづくり計画」とは、市町村が作成する都市の低炭素化を促進す
るためのまちづくりに関する計画であって、第七条の規定により作成されたものをいう。
3 この法律において「低炭素建築物」とは、二酸化炭素の排出の抑制に資する建築物であって、
第五十四条第一項の認定を受けた第五十三条第一項に規定する低炭素建築物新築等計画(変更があ
ったときは、その変更後のもの)に基づき新築又は増築、改築、修繕若しくは模様替若しくは空気
調和設備その他の建築設備の設置若しくは改修が行われ、又は行われたものをいう。
北海道の豊かな水資源の恵みを現在と将来の世代が享受できるよう、水資源の保全に関し、基本理念を定め、水源周辺の適正な土地利用の確保を図るため、土地取引行為に係る新たな事前届け出制を導入する。(本条例の趣旨から抜粋)
※水資源保全に関し、北海道が国に先行し全国で初めて制定した条例で、水資源保全地域において土地売買の事前届け出を義務化しています。(詳細は以下の「北海道水資源の保全に関する条例の概要」をご覧ください。)
※こののち、埼玉県、群馬県、茨城県、山梨県、山形県、福井県、富山県、石川県、長野県、岐阜県が相次いで同様の条例を制定しており、複数の県が制定を検討中です。
※なお、北海道は平成10年3月に「北海道の水道水源保全に関する基本方針」を定め、水道水源に係る保全施策を講ずるとしています。
ニュースには、当事務所関連のニュース、当事務所が実際に参加した環境に関するセミナー等の内容を紹介しています。
「行政書士事務所 環境」の
武田 義(ただし)は、環境
保全に関する法令(大気汚染
防止法、水質汚濁防止法、廃
棄物処理法など)について、
長い実務経験があります。
<<保有資格>>
・行政書士
(登録番号10012321)
・ISO14001
JRCA EMS審査員補
(EMS-C21350)
・HES
(北海道環境マネジメント
システムスタンダード)
主幹審査員(H035)
・環境カウンセラー
(事業者部門、
登録番号2011101001)
・エコアクション21審査人
(認定・登録番号140012)
・地域カーボン・カウンセラー
・産業廃棄物処理業の許可申請
に関する講習会(新規)収集運
搬課程及び処分課程修了
(第115060028号及び
第215108045号)
・行政書士用電子証明書取得
(セコムパスポートfor G-ID)
・GBizIDプライム取得
・日商PC検定データ活用(ベーシック)